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2018.03.08 私の蔵書-8
今回ご紹介する蔵書は、
私の好きな漫画家の中でも
別格の存在と言っても過言ではない漫画家
[一ノ関 圭]さんです。

一ノ関圭-1
寡作な作家さんで作品数はとても少ないのですが、その分
ずっしりとした読み応えのある作品が多いです。

一ノ関圭-00
東京藝大在学中に投稿した「らんぷの下」が
第14回ビッグコミック賞(1975年 昭50年)を受賞(夢屋日の市名義)

一ノ関圭-01
一ノ関圭-02
最初に作品を読んだ時は、その画力に圧倒されました。
正にその時代(明治末期)に生きている人が描いたような臨場感!

一ノ関圭-03
70ページという書下ろしの作品に、手を抜くことなく
じっくりと描き上げたその重厚感!




一ノ関圭-05

その他の作品も江戸時代から昭和にかけてと幅広く


一ノ関圭-06
一ノ関圭-07
読み応えも見応えもある素晴らしい作品群です。


一ノ関圭-8
漫画作品以外にも絵本などを描いておられるようです。
{江戸のあかり(岩波書店)}(文:塚本 学  絵:一ノ関圭)
一ノ関圭-14
一ノ関圭-10

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2017.02.12 私の蔵書-6
「偏見と独断で選んだ昭和の匂いを感じられる漫画作品」その3


薄暗いジャズ喫茶で本を読みながらブラックコーヒーを飲み、ジャズの音色に酔いしれる。
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1960年代から70年代にかけて渡辺貞夫さんや日野照正さんがもてはやされて、ジャズというモノが
若者たちにとってカッコよさの象徴のように謳われていた昭和の時代。
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そんな時代の若者たちをテーマに、様々な若者文化を描いて
漫画少年たちに絶対的な人気を得ていた
宮谷一彦という漫画家がおられます。
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宮谷さんの場合大ヒットと呼ばれるような作品がなかったため、
世間での認知度はかなり低かったようです。
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ただ漫画の新しい方向性を示した[新時代の旗手]だと私は思っております。
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劇画と呼ばれる分野での今までに無かったような斬新な表現方法
(掛け合わせた線で濃淡をつけて表現する方法やスクリーントーンという
模様の入ったシールのような画材を使って2枚張りや3枚張りをして
リアルな表現をする方法等々)は、今ではごく普通の表現方法として
漫画家さんたちに使われております。
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また漫画の場合、音などを表現するのに書き文字による擬音という表現方法を使いますが
(ダンダン!とかパーポォーパーポォーなど、時には耳に聞こえない音の表現も・・・)
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擬音を使わずに音を表現するのは漫画家さんにとっては大変なことだと思います。
表現力(画力)は当然必要ですが、やはり音を感じさせる、そのコマにもっていくまでの
構成力が絶対的に必要だと思います。
それをいとも簡単にやっていたのが宮谷一彦という漫画家でした。
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・・・・・あれ…気が付けば私、一端の漫画評論家みたいに
分かったようなことを偉そうにべらべらと・・
なんともお恥ずかしい次第です。
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この見開きページを描くのにどれだけの時間が掛っているのでしょうか…
おそらく元の原稿用紙はこの本の2倍近くあると思われますので・・ウ~~ン
全く想像がつきません。


まぁ
70年代劇画新世代の一人には間違いないと思います。
同時代作家に松森正さんや青柳裕介さんなどの素晴らしい才能を持った漫画家たちもおりました!!

追伸:私の大好きな漫画家の一人谷口ジローさんが亡くなられました。
ご冥福をお祈りいたします。

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2017.01.16 私の蔵書-5
「偏見と独断で選んだ昭和の匂いを感じられる漫画作品」その2


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タイトル:石井隆作品集・おんなの街
著者:石井隆
発行所:少年画報社


石井隆さんはとても強烈なドラマ創りをされるアダルト漫画家です。
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女性の情念の世界をダイナミックな構図と構成力でぐんぐん読ませていく、

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特に70年代から80代にかけては強烈な印象の作品が多くありました。

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ストーリーテラーとして
「エロ漫画」と呼ばれていた当時の作品等とは一線を画していた作家です。

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ただし男性漫画誌に掲載していたという状況もあり
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かなりの男目線での表現が多いので、少々女性には
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薦めにくい作品ではあります。


80年代に入ってからは映画監督として活躍中・・・・です。
2017.01.11 私の蔵書-4
今回は「偏見と独断で選んだ昭和の匂いを感じられる漫画作品」その1です。
蔵書なんてタイトルを付けておりますが、個人の蔵書なんて所詮エゴ・ラッピン[すんません!好きなもんでつい勝手に名前出しちゃいましたm(_ _)m]・・・ていうかエゴの権化みたいなものですよね。そんなものを人様に見せていいものかと日々悩んでおります・・・なんて・ウソですよ~~~!
人の迷惑なんてこれっぽっちも感じておりませんです・・はい・・・只々自己満足でやっております。



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てことで最初に登場して頂くのが、この単行本です。
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タイトル:わさび
著者:一條 裕子
1995年5月初版
発行所:小学館
ビックコミックスピリッツ連載作品・一部漫画アクション掲載
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1本4ページでギャグベースの小品ですが、この方の作品には
それ以上の広ーい世界があります。
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まさに[数十ページのネームを削りに削って4ページにまとめた]と、
そんな感すらする作品です。

この家族を表現する画力も素晴らしいのですが、
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洗練されたネームにも感動させられます。
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思わず内から笑いがこみあげ、
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いつの間にか声に出して笑っている自分がそこにいる・・・
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そんな作品群です。

何とも言えない空気感を持っている奥の深いこの単行本!私のお薦め本でございます。

一條 裕子さんが美人だからって薦めているわけではございませんので・・・念のため。

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2016.09.03 私の蔵書-3
数年前の夏に体調を崩して以来、夏になるとどうにもこうにも
調子が上がってまいりません。

今年の夏も例年にもれず血圧と相談しながらの日々を過ごしております。
暑さが厳しくなると脳細胞まで鈍くなるようで、仕事以外は、ただ
ボ~~~~とした時間が流れていくばかり・・・。

おまけに年齢からくる体力の衰えも悲しいぐらいに感じてしまう今日この頃です。

普段からの心掛けがどれだけ大切なのか、恥ずかしながら
この年になって初めて実感しております。


さて前回更新してから随分経ってしまいましたが、今回も蔵書紹介です。


1970年代、世はまさに劇画ブームと言われる時代!

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毎日新聞社から「サンデー毎日増刊」として出版された
[これが劇画だ]・・・です。
念のためですが、本のタイトルが[これが劇画だ]・・です。

作家陣はどちらかというとマニアック・・かな?と言ったところです。

表紙の裏は
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巻頭漫画は
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水木先生

そして
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御大平田弘史先生

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作家であり芸術家でもあった赤瀬川原平さんも
当時はつげ義春風の劇画を描いておられました。


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滝田ゆうセンセーは下町を題材に何とも言えない郷愁を感じさせる作家さんでした。
テレビなどでもよく見かけ、和服姿の飄々とした風貌は漫画のイメージそのものでした。

そして、ちょっとマニアックな雑誌だと思っていた私を、一番喜ばせて貰ったのが
次の作品です!

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「子連れ狼」を描いておられた[小島剛夕]先生の
なんと現代もの作品
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時代物以外ほとんど見たことがなかったので
かなり感動したのをおぼえております。


その他にも
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「少年ケニア」を描いておられた絵物語作家の[山川 惣治]さんや


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ガロ系作家の林静一さん

そして正統派劇画作家と言えると思うのですが
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「影男」などの人気シリーズを描いておられた[佐藤まさあき]先生

次に
劇画草創期のまんが職人ともいえる
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辰巳ヨシヒロ先生
もうかれこれ30年以上前になると思うのですが、神田の神保町で
辰巳先生が古本屋をやっておられ(マニアの間では結構有名なお店でした)
度々そのお店を訪れておりました。
店の奥にはこわもての店主が・・・・(おそらく・・いや間違いなくあの方が・・・・・)

巻末は特に説明いらずの
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石ノ森章太郎大先生でした。


くどいようですが、発行は[新聞社]です。

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